雑記

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突き指は、引っ張ってもダメ!

ドッヂボールやバスケットボールをとりそこなって、突き指をしてしまいました。バレーボール、ドッジボールなどの球技をしているときに、だれでも一度くらいは経験があるはずです。

 

こんなときあなたは、あわてて指をひっぱって治そうとしていないでしょうか?指を突いて縮まってしまったのだから、ひっぱれば治ると以前から思われてきました。

 

確かに一理あるように思える考え方です。しかし、人間の体というものはそんな単純にはできていないのです。

 

突き指というのは、何らかの無理な力が指先にかかることにより、指先を伸ばすための腱が傷ついている状態です。ひどいときには、腱が切れたり、骨折している場合も考えられます。

手当てとしては、そのままの位置で動かさないようにして冷やすことがベストの治療となります。ひっぱてはよけいに症状を悪化させてしまいます。

 

この突き指の例のように、両親から教わったり、何気なくやってしまう対処法でも医学的に考えると間違っていることがあります。

 

鼻血ではどうでしょうか。大抵の場合、鼻血が出たらまず、あお向けになって鼻にティッシュをつめます。

 

実はこの処置も間違っているのです。あお向けになると、血液が喉にまわって、胃にはいってしまうことになります。

 

これは、後に嘔吐の原因となります。病的な鼻血でないかぎり鼻の入り口の毛細血管が破れて出血している場合がほとんどです。

 

鼻血が出たら、まず、小鼻をつまむなどして止血をします。時間がたてば、出血は必ずとまります。極論をいえば、下をむいて血液を流しっばなしにしておいても大丈夫です。

 

ティッシュ等で鼻栓をするときには、清潔なものを圧迫止血のために使用するようにすします。鼻栓は、鼻血がとまったとしても、すぐに引き抜いてはいけません。せっかくできた凝固血液、いわゆるかさぶたが鼻栓と一緒にとれてしまうためです。

鼻栓をとるときには、ある程度の時間がたってから、ゆっくりと引き抜くようにしたい。転んで膝にすり傷をつくった。つばをつければ消毒になると教わって、幼い頃、実際に実行していた人も多いでしょう。しかし、これも問題がある行為なのです。

 

つまり唾液ですが、確かに口の中の消毒という作用は持つ酵素を含むものの、一方でむし歯、歯肉炎などをおこす雑菌も多く存在するのでそうきれいとはいえません。

 

こんなときは、大量の水を使って皮膚についた泥やごみ、雑菌を洗い流すことが先決です。

 

ただ、お母さんのつばには、痛みを取り除くおまじない効果もあるというので一概に否定できない面もありますが。

 

とにかく、ごみや泥を取り除くことが先決だ。やけども、日常的に多い外傷の1つです。

軽いやけどであればとにかく長時間流水で冷やすことが大事だが、その後にてんぶら油等を塗ってしまう人がいます。

 

これは、やけどでダメージを受けている皮膚が、よけいに細菌に感染しやすくなってしまうことになります。痛みがなくなったら、消毒したガーゼなどで患部を覆っておけばよいでしょう。

 

服の上からのひどいやけどの場合には、無理やり服を脱がそうとすると皮膚がそっくりむけてしまうことがあります。

 

まず、服の上から水で20~30分冷やし、それからはさみ等を用いて丁寧に服を切って脱がし患部を清潔なタオル等でくるんで、病院につれていくようにします。このとき、水泡をやぶってしまってはいけません。

水泡はやけどの皮膚面を保護して細菌感染を防ぐはたらきがある。すぐに病院につれていけない場合には、消毒した針等で穴をあけて水泡液をだし、皮膚面に密着させておけば、とりあえずは皮膚面の保護になります。

 

低温やけどであっても、気づかないうちに皮膚の深いところまで損傷していることもあります。やけどは素人判断せずに、患部を清潔にして冷やしながら、病院に行くことが先決です。