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抗生物質の乱用が腸内細菌のバランスを崩す

抗生物質の乱用で悪玉菌が爆発的に増殖

風邪をひいて病院を受診すると、よく抗生物質を処方されます。しかし、抗生物質は細菌を殺すものです。風邪のウィルスには効きません。

 

二次感染の予防を名目に、抗生物質を処方していますが、果たして、それはほんとうに必要なのでしょうか。風邪に限らず、日本は抗生物質を乱用しすぎています。そして、この乱用が、病気を増加させることにつながっています。

 

というのも、抗生物質が口から入ると、腸内の善玉菌を含む細菌がいったん激減します。その一方で、抗生物質が効かない酵母菌(カビ) やウイルスは残ります。すると、腸内細菌のバランスがくずれて、その後の食生活などが悪いと、悪玉菌が爆発的に増殖してしまうのです。

 

腸内細菌のバランスがくずれると、腸の消化吸収やホルモン分泌に異常が起こり、感情などにも影響してきます。また、腸内で作られるはずのビタミンやミネラル、酵素などが不足することで、脳や代謝機能にも障害が起こります。体のいたるところで、炎症や神経障害、免疫異常が起こりやすくなります。

 

最近は、腸内細菌と肥満の関連も報告されています。腸内で食物繊維をエネルギー源に変える腸内細菌がへると、たんさ脂肪の取り込みをおさえる短鎖脂肪酸が作られなくなります。そのため、体に脂肪を取り込みやすくなるのです。しかも、自律神経(意志とは無関係に体の諸機能を調節している神経) のうち、活動時に優位になる交感神経の働きも悪くなり、脂肪が燃焼しにくくなります。

 

その結果、さらに肥満を招いてしまうと考えられています。自閉症学習障害など、脳機能障害が現れる発達障害の子供も、腸の環境が悪いことが多くみられます。ところが、腸の環境をよくすれば、症状が改善するケースがあるのです。

 

それ以外にも、腸内細菌のバランスの乱れが、体に及ぼす影響は、はかり知れません。研究で報告されているだけでも、アトピー性皮膚炎やぜんそくなどのアレルギー性疾患、潰瘍性大腸炎クローン病などの炎症性腸疾患、ガン、糖尿病などが起こりやすくなることがわかっています。

自分に合った腸内細菌

抗生物質の怖いところは、1〜2ヶ月後まで影響が残ることです。その問、腸内環境が悪い状態が続くと、感染が起こりやすく、感染が起こると、また抗生物質を使います。

 

すると、抗生物質が効かない「耐性菌」ができて、より強い抗生物質が必要になるのです。そして、体にさらに悪影響を及ぼします。

 

現代は、清潔を重視するあまり、抗菌・除菌製品があふれています。そのため、すでに耐性のある菌がふえていて、いざというときに弱い抗生物質では効かなくなることも問題です。

このことは医療機問で出される薬だけの問題ではありません。食肉(牛、豚、鶏)にも、細菌感染を防ぐために、抗生物質が大量に投与されています。

私たちは、知らず知らずのうちに、抗生物質を口にしているのです。このように、抗生物質の脅威にさらされている現代において、腸内環境をできるだけ悪化させないためには、どうすればよいのでしょうか。

 

第一には、安易に薬を飲まないことです。病気によっては抗生物質が必要なケースも、もちろんあります。しかし、風邪などの場合は、処方された薬がほんとうに必要かどうか、医師に確認したほうがよいでしょう。

どうしても抗生物質を飲まなければならないときには、腸の善玉菌をふやす乳酸菌・ビフィズス菌を、ヨーグルトやサプリメントで、必ず同時にとってください。

そして、抗生物質をやめた後も、しばらくとりましょう。1度バランスのくずれた腸内で、善玉菌をふやすには、やはり、乳酸菌・ビフィズス菌をとるのがお勧めです。ただし、人の顔と同じく、腸内細菌も千差万別です。乳酸菌やビフィズス菌は、自分に合っものをとらなければ無意味です。

 

2 週間試して、便の色・形・においなどがよくなれば、それは自分に合っていると判断してよいでしょう。食品は安さよりも、新鮮で、質のいい、なるべく安全なものだを選んでください。そして、唾えき液をしっかり出すために、ゆつたりとした気持ちで、よくかんで食べましょう。お勧めの食品は、漬物、納豆、みそなど、腸にいい菌や成分が多く含まれている発酵食品です。

短鎖脂肪酸を多く含む梅干し、ラッキョウ、黒酢などの酸っぱいものも、腸をよい状態にするのに役立ちます。

 

そのほか、口呼吸をせず、意識して鼻呼吸をすることも大事です。そうすると、悪い菌が体内に入りにくくなります。適度な運動を行ったり、ストレスをためないよう心がけたりすることも、腸内環境を整えるためには重要です。

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